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暑いので麦酒(ビール)でも  久米三汀 [一日一句]

連日の猛暑熱帯夜ですね
俳句には麦酒(ビール)という季語があります

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麦酒(ビール)の解説から「今はじめる人のための俳句歳時記(角川文庫)」より
大麦、水、酵母、ホップで製した、アルコール含有量5%前後の酒で、
壜詰にして殺菌したのが、一般にいわれるビール。
生ビールは濾過したものをすぐに樽詰にしたもの。猛暑の中で飲むビールはこたえられない。

なんかまともで面白い解説です


客いとふ妻がそぶりのビールかな   久米三汀

きゃくいとう つまがそぶりの ビールかな くめさんてい

三汀は漱石門下、大正期を代表する作家久米正雄の俳号

句意 作者は女房が客にビールを注いでいる姿をみて
    大事にしてくれている様子が伝わり嬉しいのだ
    暑さを忘れて、ビールがひとしお旨いのだ
  
ところが「いとふ」は漢字で「厭ふ」と書く
意味には「大事にする かばう」と「いやがる きらう」と辞書にはある
句意は「大事にする」をとって解釈した

「いやがる きらう」をとると次のようになる

句意 作者は客をもてなす妻のそぶりにひやひやしているのだろう
    夫婦の会話になんとなくあの方は・・・などと妻の言葉が
    三汀の耳に残っている 
    客にビールを注ぐしぐさに感じとっているのだ 
    ユーモアのある句だ

この俳句の意味はどちらなのだろうか

古語辞典ではこの単語の使い方が分からなかった
岩波国語辞書には次の説明があった
「大事にする」や「かばう」場合は仮名で書く場合が多いと
掲句の上五は「客いとふ」と仮名書きなので「大事にする かばう」と解釈した


謝辞:前の記事「安産祈願」では皆様の温かいお言葉感謝いたします


  

   
   
 
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コメント 3

yoko-minato

受け取る側の感性かも知れませんね。
どちらにとるかは・・・
by yoko-minato (2015-08-05 05:09) 

馬爺

お客さんに心遣いする妻の姿と解釈しましたが?
by 馬爺 (2015-08-05 14:19) 

tarou

こんばんは、はらほげ地蔵にコメントをありがとうございます。
引き潮になれば、お地蔵さんは海から出てきます(^◇^)

今日も熱帯夜、
目が覚めたら、
水分補給にビールかな・・・
by tarou (2015-08-07 00:05) 

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