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老若 阿修羅 [エッセイ]

阿修羅展.jpg

 少しさかのぼるが、六月の初め国立博物館に阿修羅展を見に行った。
当日は雨で、時折強くふる朝で、山登りのスタイルで濡れても被害が少なかろうと決め込んだ。
9時を過ぎていたが上野の山は大勢の人、修学旅行生も多くいて活気にあふれていた。

 平成館の前はすでに数百人、目算で千人近い人たちが並んでいた。
よく老若男女というけれど、ろうは女性が優勢で、にゃくも女性が優勢だ。
なんにょの比率は一見して7割弱と女性の勝ち。
特に3、4人のグループなのか、ざわざわとグループのまわりは
お話の輪が雨の中活発化している。ハイキングに来たような感じをうける。
外国人も、アングロサクソン?と思われる人たちがちらほらと目につく。
入場者はすでに80万人を越したとニュースで流れていた。

 にわか阿修羅ファンである。
怖い阿修羅ではない苦悩する若き阿修羅をこの目で見ようと、
この機会を除くと興福寺まで行かねばならいと決意した。
ぐるりと一周できるのが魅力で像の周りは幾重にも人がかさなり、
熱気が立ち上るようにゆっくりとゆっくりと、動かない人がいるので、
摩擦熱がでてくるように、何周もまわり、阿修羅をみた。

足元に興味があったのと、サンダル履きだった、
左右の顔をじっくり見たくて、前・左、右とみて、
もう一度ぐるりと回り、苦悩の右側お顔が眉を少し八の字にした、印象的であった。
他の像もそれぞれの役割があり、因縁がありというところだが、
NHKで放送された阿修羅 天平の謎を追う を視たのでその気になって、
像の前をゆっくり歩くだけだった。

 何回か仏像展にいって印象深いものが数多くあるが、
口から阿弥陀が出現した空也上人が曰く因縁がありそうで、
この少年阿修羅はしつかりと僕の引き出しに収められた。


天平の空の青さを掴みけり






タグ:阿修羅 天平
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