時代屋の女房・・・ [エッセイ]
坊やと呼んでいた小学校で友達だったYちゃんが、
彼とは家が近所だったので学校に入る前から遊んでいた、
働いていた骨董品屋さんが交差点のそばにあった
こぢんまりした店で雰囲気のあるそれなりの骨董が
店の前にあった・・・と子供ながら感じていた
ずっと後になって映画「時代屋の女房」が上映された
ご存知渡瀬恒彦と夏目雅子が演じていた
東京・大井町、三つ叉通りの交差点にある骨董屋を舞台に繰り広げていた
転勤があって、何十年ぶりかで大井町で暮らした
本当はもっと事業所に近い場所に転居すればよかったが
懐かしさもあり、ずっと手前の大井町で途中下車し
そこで4年半暮らした
親戚のお兄さんに連れられて見学にいった国鉄大井工機部、
よく遠征した日本光学まで続く光学通り、
高射砲の砲弾があった海晏寺、岩倉具視のお墓もあるが、
小学校校庭裏の山内容堂のお墓、
避難訓練で行った中学傍の来福寺、
こんなに狭かったのかと驚いた、同級生がたくさんいた、見晴らし通り商店街、
駄菓子屋の先を曲がり路地を通りガラス工場を左に見ながらよく通った銭湯、
そのそばには伊藤博文のお妾さんが住んでいたといわれていた家、
小さな蛇が本当にでたへび段々、
夏祭りで遊びによく行った鹿嶋神社、
柔道の稽古でかよった大井警察、
殺人があった大井昭映館や時々見に行った大井東映・日活、
熱を出したとき母が走って買いに行った、踏切を越えたところにあった氷屋さん、
当時はボンネットバスが走っていた三つ又通り、
親父が通っていた眼科医のあった旧東海道、
神輿が海に入って行った海岸、
海苔干し場があった場所にはアパートがなどなど
時間があるときは大井町をぐるぐるまわった
ギヤマンの崖は宅地化されてマンションが建てられていたし、
それに続いていた、ネギや麦や玉蜀黍が植えられていた畑にも同様に建物が建ち
当時の面影を追いかけるのが難しい風景だった
自分の記憶も形が崩れ映像をなかなか結ばなくなってきた
早いうちに思い出を纏めておこうと思っている
日のひかり庭木にささる凍みる朝
タグ:凍みる
コメント 0
コメントの受付は締め切りました